純金積立サービスの比較(コスト・安全性・独自サービス等)




自分自身は10数年間純金積立をしていますが、当時と比べると提供会社が増えたり、既存会社の提供サービスにも変化が出てきているので、改めて各社の純金積立サービスの確認・比較をしてみました。

■比較対象の会社(11社)

【貴金属メーカー】
・三菱マテリアル
・田中貴金属
・徳力本店
・石福金属

【銀行・証券】
・住信SBIネット銀行
・SBI証券
・KOYO証券
・マネックス証券
・楽天証券

【先物】
・岡藤商事
・岡安商事

※純金積立サービスが対象。ETFなどは除外。

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純金積立サービスの比較

各サービスのコスト、保管方法、現物引出し可否で比較した結果は以下の通りです。


※購入・売却価格は4/27(金)時点の価格。
※三菱マテリアルと田中貴金属は購入額により手数料は変動。表は1万円購入の場合。
※岡藤商事の初年度年会費は3,240円、2年目以降が2,160円。

価格については、各社ブランドによる価値等もあるため、購入価格が高くてもその分高く売れれば大きな問題はなく、購入価格と売却価格の差のスプレッドが重要になります。
利用者にとっては、スプレッドは低い方がお得で、高い方が損です。

保管方法には主に消費寄託と特定保管があります。それぞれのざっくりとした違いは以下の通りです。

・特定保管
→会社が潰れても、ちゃんと積立てた分は戻ってくる。

・消費寄託
→会社が潰れたら、保証はされない。

あとは、各社が独自でポイント還元や増額ボーナス(購入額に対し+αの金が貰える)といったサービスをしている所もありますが、そこは各社のコメントで書きます。

各社に対するコメントと簡易評価

それでは、各社に対するコメントと簡易評価を書いていきます。

三菱マテリアル→〇

独自サービスとして以下があります。

・株主優待で5円/gの優待
・購入額に対し0.05%のボーナス(上積み)
・報告書郵送停止で年会費無料

購入&売却価格は高めですがそこは三菱のブランド価値ということで。
スプレッドはまずまず低い部類に入り、独自サービスも含めればコスト面はかなり優秀な部類に入ります。

保管方法が消費寄託なのはマイナスですが、三菱なら相対的にリスクは低いかと思います。

報告書郵送停止の詳細については以下記事で。

三菱マテリアル・マイゴールドパートナーの報告書郵送停止で年会費が無料に

田中貴金属→〇

三菱に並ぶ安定性に加え、保管方法も特定保管。
積立の場合基本はネットで完結だけど、都内なら実店舗に行くのも面白いです。

コストは三菱には劣りますが、安全性を最重視するなら一番だと思います。

徳力本店→×

独自サービスで、購入額に対し0.05~0.15%ボーナスが付きます。
個人的にはブランド価値で上記2社には劣ると考えており、突出したメリットもないため選ぶ理由に乏しいと考えます。

石福金属→×

手数料が固定なので沢山買うならメリットがあります。
が、これも徳力と同じで相当なコストメリットが出なければ選ぶ理由に乏しいと考えます。

住信SBIネット銀行→×

現物引き出し不可&消費寄託でコストメリットもないの選ぶ理由なしかと、

SBI証券→△

特定保管で、独自サービスで1%のポイント還元もあり、コスト的にはまずまず優秀。
元々SBI証券を使っているなら気軽に始められるのはメリット。

一方、現物引き出しは1kg→約500万円からでハードルが高い。
投資目的に合致するなら検討余地はあり、という感じです。
(単に値動きに投資をするなら金ETFのほうが良いので。)

KOYO証券→△

先物会社を除けばコストはトップクラスに安い。
一方、現物引き出しが出来ないのはデメリット。

マネックス証券→×

スプレッド&手数料が高く基本的に選ぶ価値なし。
現物引き出しは100g→約50万円からで結構ハードル高い。

楽天証券→×

プランにより1%のポイント還元があるけど、それを差し引いてもスプレッド&手数料が高く基本的に選ぶ価値なし。
現物引き出しも出来ない。

岡藤商事→〇

購入価格&スプレッド共に最安。手数料も安い。
独自サービスで0.1%のポイント還元有。とかなり優秀。

マイナス面は、消費寄託と先物会社自体のマイナスイメージに加え、この11社の中で唯一ネットサービスが無いこと。

岡安商事

ネットサービスがあることを除けば岡藤商事のが優れている。

総合評価

基本的には3択になると考えています。

・コスト面を重視するなら
→岡藤商事(但し先物会社でネットサービスなし)

・安全性を重視するなら
→田中貴金属(コストは比較的高め)

・コストと安全性のバランスで選ぶなら
→三菱マテリアル(消費寄託なのでリスクは残る)

おわりに

ここまで書いておいて何ですが、投資家感覚からすると金への投資は金自体が利益生むわけではなく、コスト的にもかなり高いため、少なくとも値動きに投資をするには向いていないと思います。
(値動きに投資するなら純金投資ではなく金ETFのほうがマシです。)

一方、今後、半永久的に経済や国がどうなろうと価値を持ち続けることの「価値」は貴重だと思うので、資産の一部をこういった資産で持つのは悪くないと思います。

あと今は積立分は預けたままになっていますが、将来的には現物を引き出して手元に置いておきたいなーと思います。




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