キャッシュフロー計算書(C/F)の営業・投資・財務CFの確認ポイントについて説明します
自分の分析手法について解説するシリーズ第6回。
本記事では前回(第5回)記事の
・そもそもキャッシュフロー計算書とは何か?
・何故キャッシュフロー計算書を見る必要があるのか?
(どのような観点で活用するのか。)
といった内容に続き、キャッシュフロー計算書の主要3勘定(営業・投資・財務CF)に関する内容の補足説明と、銘柄分析時の具体的な確認ポイントについて説明をします。
営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)
営業CFの内容説明
モノやサービスを売った結果、得られた(もしくは減った)お金のこと。
基本はPLの利益に連動するが、売掛金ん未回収分が増えたり、在庫が増えると低めに出たりマイナスになることも。
営業CFを見る際のポイント
プラスかつPLの純利益より大きいのが望ましい。
事業拡大等の理由で一時的に低めまたはマイナスになるのは良いが、長期的に利益を下回っている場合は要注意。
⇒減損損失や最悪の場合は黒字倒産の可能性も。
逆に利益以上の営業CFが継続する場合は、指標以上の実力があるケースも。
投資活動によるキャッシュフロー(投資CF)
投資CFの内容説明
固定資産投資により減ったお金。もしくは資産売却により増えたお金。
投資資産には設備投資等の事業活動用の資産や値上がり目的の純投資等が含まれる。
投資額>資産売却額の場合、投資CFはマイナスになる。逆ならプラス。
投資CFを見る際のポイント
営業CF未満の範囲でマイナスなのが望ましい。
プラスが続く場合、事業継続に必要な資産の売却→事業縮小に繋がる可能性があり要注意。
営業CFを超える投資が続く場合、外部の資金調達に頼っている可能性が高く、無理ある投資をしていないか確認が必要。
財務活動によるキャッシュフロー(財務CF)
財務CFの内容説明
営業CF/投資CF以外のお金の増減。
銀行や取引先に対する借入金・貸付金、増資、配当支払い等が含まれる。
借金が増えるとプラス、減るとマイナス。
財務CFを見る際のポイント
基本的にはマイナスが望ましい。
プラスが続く場合、借入や増進による資金調達が続く状態であるため、回収・返済の見通しについて確認が必要。
借金に見合ったリターンが期待できればOK。
キャッシュフロー計算書(C/F)を見る際の注意点
キャッシュフロー計算書で一番重視して見るべきは会社の本業の実力を表す「営業CF」だと考えています。
営業CFを見る際の注意点として、営業CFは上記に書いたように利益と比べて低かったりマイナスなのは望ましくないですが、PLと比べると一時要因で数字がぶれやすかったり、きちんとした成長により、在庫が増えたり、売上が伸びることで、利益ほど営業CFが伸びないことはよくあることです。
なので、キャッシュフローが一時的に良くない数字が出ていても、その時点駄目という判断はせず、ある程度中長期(1年~数年)の傾向を見るのが良いと思います。
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