アメリカの利上げと株式市場【政策金利(FFレート)とダウ平均】(1990年~2017年)




「アメリカの利上げで株式市場がヤバイ」

と最近よく聞くので、過去の利上げ(金利)と株式市場の推移を見て今後の株式市場について考えてみます。

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確認の前提

・アメリカの政策金利であるFF金利とダウ平均の相関を確認する。
・期間は1990年12月~2017年12月の27年間。
・FF金利の時系列データは、政策金利の推移のサイトからお借りしました。

FF金利とダウ平均の推移(1990年~2017年)

27年間の大まかな動きとしては、以下の3サイクルに満たない程度。

利下げ→利上げ→(調整)【1990年~2000年(ITバブルまで)】
→利下げ→利上げ【2001年~2006年(リーマンショック前)】
→利下げ→利上げ(開始)【2007年~現在(リーマンショック後)】

考察

まず、今は利上げ利上げといっても、歴史的にかなりの低金利水準の位置にあり、引き締めというよりは緩和状態が続いていると考えます。

また、過去の利上げ局面と比べるとペースが非常にゆっくりであり、経済状況を見極め、市場と対話しつつ慎重に利上げを進めているように見えます。
そのため企業もマーケットも利上げに備えることが出来ていると考えます。
(怖いのは市場参加者にとって想定外の政策であり、準備が出来れば対策は可能。)

また2000年と2007年に、株価のピークはそれぞれの利下げが始まった後に付けており、それ以外でも利上げ局面はほぼ例外なく株価は好調であることから、

利上げをする→株価が下がる

というのはあまり当てはまらず、

景気悪化する→利下げする→株価が下がる

となる可能性がの方が高いんじゃないかと思いました。

でもって、現時点及び当面の見通しとしては、アメリカの景気は好調が続くと考えているため、調整はあっても暴落はまだ来ないんじゃないかというのが現時点の考えです。

但し、現時点で株価が高値圏にあるのは間違いなく、暴落はなくても調整で10%~20%の下げはいつあっても不思議ではないので、気を引き締めて、銘柄選びや市場観察といった日々の投資活動を丁寧にやっていかねば。というこの前と同じ結論になりました。

※この前↓

バフェット指標でみる日本市場(1994年~2017年)

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2 件のコメント

  • 利上げではなく好景気に伴う金融政策の変更が心配で株が不安定何ではないでしょうか。

    金利を上げるくらい景気が良い状態=株高になりやすい。
    とはその通りだと思います。
    ただ資産買入を止めて保有資産の圧縮に動いた場合の状況が過去のデータではない?と思うのでどうなるか解らないので心配なんだと思います。

    FRBは確か4.5兆ドル位?国債等を買入していますが本来なら投資家の資金が4.5兆ドル国債に流れるはずの分が全てとは言いませんがある程度は株に流れていると思います。

    それが金融政策の変更で今後は株から債権への逆回転になるなら株は不安定が継続するんじゃないかな?とか何となく考えてます。

    • コメント頂いた内容は基本的に同意です。
      金融政策については、イエレン議長は慎重かつ安定感がありあまり心配していなかったのですが、パウエル議長に変わったので個人的に少し不安があります。
      利上げよりEXIT(BSの圧縮)の影響のが気になるってのも同意です。

      あと金融政策ではないですがトランプ大統領の動きもリスクですね。
      とはいえ、基本的にアメリカは好景気が継続するというのが個人的な考えなので、多少のことは経済が吸収してくれるというスタンスです。

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