イーレックスの3Q決算の分析&4Q予想が完成したので掲載しようとしたところ、本日(2/22)にIRが・・・。
イーレックス 平成28年3月期通期業績予想修正のお知らせ
イーレックス 新株式発行及び株式売出しに関するお知らせ
修正後の通期業績は売上↓、利益微↑となりましたが、売上は概ね自分の想定に近い数字で、利益はもう少し上振れすると思っていましたが、この時期の通期修正なので流石にほぼ会社が出した通りに着地するのでしょう・・・。
ということで、簡単に分析を。
3Qは1-2Qと比べるとかなり売総率が改善。
元々自分自身が予想しては外していた、イメージに近い利益率がこの位なので、実力的には1Q、2Qがややイレギュラーで3Qの数字がイーレックスの実力に近い数字なのだと考えます。
まず仕入単価が2015年度/1Q以降で17.7→16.6→15.9と下がっていますが、2014年度の単価が15~16台でその後原油安が続いていることを考えると1Qと2Qの単価が高すぎで、
・1Qは発電所法定点検のコスト増と発電所停止に伴う固定費負担
・2Qは夏場の需給管理のミスによる高コストのJPEXからの仕入
といった要因により、1Q/2Qの原価率が悪化したと思われます。
※法定点検は2年に1度とのことで、再来年度1Q頃にまた同様に売総率悪化する可能性があります。
売上は2014年度と比べ、2015年度のほうが好採算の小売の比率が増えており本来であれば利益率も改善するハズなのですが、想定以上のJPEX市況の低迷による卸売単価の低減と、2Qの小売単価の悪化が足を引っ張っていたように思います。
※JPEX市況の低迷=原油安=仕入単価減に繋がり必ずしもマイナス要因ではないはずですが・・・。
※2Qの小売単価はIRに問合せた結果です。曰く2Qは売上金額を追求しすぎ利益の出ない案件に手を出していたが、3Q以降はそういった案件は減らしたとかなんとか。
3Qは過去1年半を見て初の売総率70%台となっていますが、上にも書いた通り、2014年度と比べ好採算の小売が増えればこの位利益率が改善するのは当然で、基本的にこの傾向は今後も続くと思います。
※2014年度までのように半分以上が卸売になることは考え辛いし、あっても事前確認可能。
来年度以降は低圧(一般家庭向け)の小売も開始となりますが、開始直後は立上げ費用や広告宣伝等で直ぐに大幅に利益が伸びることは無いと思いますが、基本的にストックビジネスなので、きちっと採算がとれる水準で顧客数を積み上げることができれば、利益も着々と積み上げっていくと思います。
ただ競争が激しく、何社かPPSの中の人の話を聞いた感じでも高圧以上に厳しいビジネスになる、というのが基本認識のようなのでイーレックスがどこまでシェアをとり、利益を伸ばしていけるかは来年度の決算や統計を追いながら見極めて、株価推移を含めてチャンスがあれば再度投資を検討したいと思います。
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